はじめに

Microsoft 365を使う会社で、社員にCopilotの研修を受けさせたいものの、どの研修を選べばよいか決めきれなかった経験はないでしょうか。

Copilot研修は、受講者のライセンスに合わせた演習ができ、つまずいたその場で講師に聞けて、演習の時間を十分に取れるものを選びます。Copilotは同じ名前でも、会社の契約によって、社員の画面で使える機能が変わるためです。

選ぶときに見る観点は5つです。本記事では、研修の形を比べたうえで、Copilot研修で学ぶことと、研修の前に確かめるライセンスと情報の扱いを解説します。

Copilot研修を選ぶ5つの観点|自分のライセンスのまま、翌日から使えるかで決まる

Copilot研修の良し悪しは、受講者が研修の翌日から、自分のライセンスのまま職場で使い続けられるかで決まります。分かれ目になるのは、次の5つの観点です。

  • その場で講師に聞ける
  • 演習の時間
  • 身近な業務が演習の題材
  • 講師に直接教わる
  • 対面で受けられる

「その場で講師に聞ける」は、とくに差が出る観点です。アプリの中のCopilotは、開いている文書やメールによって答えが変わり、受講者ごとにつまずく所が違うため、その場で聞ければ自分の画面のまま解決できます。

「演習の時間」が要るのは、Copilotを使う場所がWord・Excel・Outlook・Teamsと多く、アプリごとに試すだけでも時間がかかるからです。社内のデータを使う演習まで入れるなら、その分の時間も要ります。

「身近な業務が演習の題材」になっているかで、研修の後も同じ使い方を続けられるかが決まります。営業なら商談の前後のメール、管理部門なら定例の会議の要約のように、ふだんの仕事に近い題材ほど翌日から使えます。

「講師に直接教わる」形かで、機能の説明だけで終わるかが分かれます。事業の現場で生成AIを使ってきた講師に直接教われば、受講者の業務のどこにCopilotを使うかまで、その場で示してもらえます。

「対面で受けられる」かで、講師が受講者の手元の画面まで見られるかが変わります。講師が会社に来る形なら、東京以外の会社でも、受講者は移動せずに、ふだんの職場で受けられます。

5つの観点のほかに、Copilotでは受講者のライセンスを研修の前に確かめます。ライセンスによって、Word・Excelの中でCopilotを使えるか、社内のデータを踏まえて答えるかが変わります。ライセンスに合わない演習では、当日に機能が出てこず、手が止まります。

研修の形で比べる|5つの観点を満たすのは対面の実践型研修

5つの観点で研修の形を比べると、次のようになります。

観点

eラーニング型

オンライン講座型

短時間の集合研修

対面の実践型研修(長時間)

その場で講師に聞ける

×

△

○

◎

演習の時間

△

△

×

◎

身近な業務が演習の題材

×

△

△

◎

講師に直接教わる

-

△

△

◎

対面で受けられる

-

×

○

◎

5つの観点をすべて満たすのは、対面で長い時間をかけ、身近な業務を題材にする実践型の研修です。

主なCopilot研修の形・時間・料金

2026年10月時点で、各社の公式ページに出ている内容です。

会社(研修の名前)

形

時間

料金

和から(Microsoft 365 Copilot法人研修)

オンライン/対面(貴社会場)/ハイブリッド

2時間から複数日プログラムまで

個別見積もり(公式ページに金額の記載なし)

アスリーブレインズ(Microsoft 365 Copilot 応用)

公開研修(集合・中野教室)。1社向け研修も承る

0.5日間(13:00〜17:00)

55,000円(税込・公開研修)

CTCテクノロジー(MS-4004 Microsoft 365 Copilot)

公開講座(Liveオンラインか、九段・神谷町の会場)

1日間(9:30〜17:00)

77,000円(税込)

VOST(GETT Proskill のMicrosoft 365 Copilotセミナー)

会場受講(東京・名古屋・大阪)/ライブウェビナー/eラーニング

2日間(10:00〜15:30)

38,500円(税込)。eラーニングは29,700円(税込)

インソース(AIエージェント活用プラン~社内データ活用Copilotを作る)

公開講座4本のセット(オンライン型で申込)

半日研修2本(各3時間)+10:00〜16:45の2本

セット料金の記載なし。各講座の通常価格36,600〜44,000円(税込)

AVILEN(Copilot for Microsoft 365活用研修)

eラーニング+ワーク形式のオンライン学習

公式ページに時間の記載なし

11,000円/人(税込)

Copilot研修で学ぶことと、事前に確かめること|ライセンスのラベルと情報の扱い

Copilot研修で学ぶのは、Copilotのチャットと、Word・Excel・Outlook・Teamsなど、ふだん仕事で使うアプリの中でAIに頼む方法です。どこまで演習できるかは受講者のライセンスで変わるため、研修の前にライセンスと情報の扱いも確かめます。

アプリごとに、ふだんの仕事を頼む

アプリの中のCopilotは、開いている文書やメールを相手に頼めるのが強みです。できることは、アプリごとに次のとおりです。

  • Wordでは、文書の下書き、書き換え、要約
  • Excelでは、データの分析と、数式やグラフの作成
  • PowerPointでは、指示や手元の文書からの資料づくり
  • Outlookでは、メールの下書きと、やり取りの要約
  • Teamsでは、会議の要約と、次にやることの書き出し

研修では、受講者がふだん書いている報告書やメールを題材に、これらを順に試していきます。

有料のライセンスがあると、Copilotは、メールやファイル、会議、予定表といった社内のデータを踏まえて答えます。たとえば、先週の会議で決まったことを関係するメールと合わせてまとめるよう、資料を渡さずに頼めます。

コースによっては、決まった仕事に合わせた*エージェントを作る演習も入ります。MicrosoftのCopilot Studioでは、エージェントや業務の流れを、画面の操作を中心に組み立てます。

名前の下のラベルで、演習できる範囲が分かる

会社のアカウントでMicrosoft 365にサインインし、ホーム画面をいちばん下まで送ると、名前の下にラベルが表示されます。ラベルは3つで、演習できる範囲は次のとおりです。

ラベル

契約

研修で演習できる範囲

Copilot Chat (基本)

対象のMicrosoft 365の契約に、追加の費用なしで含まれる

Webの情報をもとにしたチャットと、OutlookのCopilot。社内の資料は貼り付けかアップロードで渡す。Word・Excel・PowerPoint・OneNoteの中のCopilotは使えない

M365 Copilot (基本)

追加のライセンスは無い。このラベルになるかは、契約の種類と組織の設定で変わる

上の範囲に加えて、Word・Excel・PowerPoint・OneNoteの中のCopilotを標準の範囲で使える。社内のデータを自動では参照しない

M365 Copilot (プレミアム)

有料の追加のライセンス

アプリの中のCopilotの機能を優先して使える。メール・ファイル・会議・予定表などの社内のデータを踏まえて答える。Microsoftが用意したエージェントも使える

Copilot Chat(基本)からM365 Copilot(プレミアム)へラベルが上がるごとに、研修で演習できる範囲が足されていくことを示した階段の図

ラベルは、同じ会社でも受講者ごとに違うことがあります。研修の日程を決める前に、受講者全員のラベルを書き出しておきます。

会社のアカウントと、共有の範囲を確かめる

会社のアカウントで入力した内容と答えは、Copilotの元になる大規模言語モデルの学習に使われません。CopilotのアプリやブラウザーのEdgeには個人のMicrosoftアカウントでもサインインできるため、研修の前に、受講者が会社のアカウントでサインインしているかを確かめておきます。

有料のライセンスで使うCopilotは、本人が見る権限を持つ社内のデータだけを使って答えます。たとえば、人事評価の資料を置いたフォルダーが全社に共有されたままだと、営業の社員にも見る権限があることになり、その質問への答えにも資料が使われるおそれがあります。

社内のデータで演習する前に、題材にするフォルダーの共有範囲を確かめ、関係する社員だけが見られる設定にしておきます。

人事評価の資料を置いたフォルダーが全社に共有されたままの前の状態と、関係する社員だけが見られる設定にした後の状態を比べた図

*エージェント:決まった仕事のために、指示や参照する資料をあらかじめ設定したAIです。

よくある質問|無料の範囲・ライセンスの買い方・助成金

無料のCopilot Chatだけでも、研修を受ける意味はありますか?

あります。依頼の組み立て方、回答の確かめ方、入力してよい情報の判断は、無料の範囲でも学べます。この3つはChatGPTなどほかの生成AIでも共通で、ツールごとの違いは「ChatGPT研修の選び方」の表で比べています。社内の資料も、ファイルをアップロードすれば演習の題材にできます。

エージェントも、指示と公開されているWebサイトをもとにしたものなら、無料のCopilot Chatで使えます。社内の資料を読むエージェントは、使った分だけ費用がかかります。

研修の前に、受講者全員の有料のライセンスを買うべきですか?

研修で何を演習するかで決めます。Copilot Chatの範囲の演習なら追加のライセンスは要らず、メールや会議などの社内のデータをCopilotに自分で参照させる演習なら、その演習をする受講者に有料のライセンスが要ります。

有料のライセンスは、Microsoft 365の契約に足して、使う人の数だけ買います。2026年10月時点で、ビジネス向けプランを使う会社が300ユーザーまで足せるMicrosoft 365 Copilot Businessは、1人あたり月3,148円です。

大企業向けのMicrosoft 365 Copilotは、1人あたり月4,497円です。どちらも年払いの月額相当で、消費税を含みません。買う前に試したい場合は、ビジネス向けの1か月の無料試用を、研修の時期に合わせて使う方法もあります。

Copilot研修に、助成金は使えますか?

業務に直接使う形で学ぶ研修は、人材開発支援助成金の対象になることがあり、対象になるかは審査で決まります。ライセンスの費用は、助成金の対象経費に入りません。研修費とライセンスの費用は、分けて予算を組みます。

観点をすべて満たす研修|スマート生成AI研修

ここまでの5つの観点をすべて満たすように組んだのが、スマートエイトの法人向け生成AI研修「スマート生成AI研修」の4つのコースです。

観点

スマート生成AI研修

その場で講師に聞ける

◎ 対面中心で、つまずいたその場で質問できる。Zoomの同時双方向にも対応

演習の時間

◎ 4つのコースは12・20・30時間

身近な業務が演習の題材

◎ 受講者の身近な業務を演習の題材にする

講師に直接教わる

◎ 元リクルートGM・現役経営者の代表が直接指導

対面で受けられる

◎ 全国どこでも貴社の会議室で対面。講師の交通費・宿泊費は当社負担

4つのコースは、どれも1人40万円・税抜で、人材開発支援助成金の対象になれば、中小企業は研修費の最大75%(1人1訓練あたり最大30万円)が助成されます。

スマートエイトは、Copilotの研修も行えます。2026年8月には、Microsoft 365 Copilotの活用研修を実施しました。Copilotの研修の時間と内容は、相談のときに決めます。

さいごに

Copilot研修は、受講者のライセンスで演習できる範囲を確かめたうえで、研修の翌日から職場で使い続けられるかで選びます。5つの観点のうち、とくに差が出るのは「その場で講師に聞ける」と「身近な業務が演習の題材」の2つです。

研修を選ぶ前に、受講者ごとのラベルと、演習で使うフォルダーの共有範囲を確かめておくと、当日に手が止まりにくくなります。Copilotの研修を相談するときは、ラベルの内訳をスマート生成AI研修のページの無料相談で伝えてください。

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