はじめに

Claudeに「この内容で画像を作って」と頼んで、作れないと返されたことはないでしょうか。ほかのAIでは画像が出てくるので、Claudeの設定が悪いのかと迷った方もいるはずです。

本記事では、Claudeで画像生成はできるのかを、Anthropicの公式の情報をもとに、できる物とできない物、作れない時の対処の順に解説します。スマートエイトは、Claudeの研修を行いながら、自社の資料とブログの画像をClaude Codeから作る運用を続けています。

結論として、チャットのClaudeは画像生成AIのような写真やイラストは作れませんが、図・グラフ・画面の見本は会話の中で描けます。写真や挿絵は画像生成AIに任せ、同じ種類の画像を何枚も作るならClaude Codeからつなぐのが近道です。この使い分けは、スマートエイトの生成AI研修でも扱っています。

本記事は、2026年11月5日時点のAnthropicの公式のヘルプとドキュメントをもとにしています。対象は、ブラウザ、デスクトップのアプリ、スマホのアプリで使うチャットのClaudeです。

Claudeで画像生成はできる?|写真やイラストは作れず、図とグラフは描ける

先に答えを言うと、チャットのClaudeは、画像生成AIのような写真やイラストは作れません。一方で、流れ図やグラフ、画面の見本のような説明のための図は、会話の中で描けます。「画像」とひとまとめにせず、作りたい物が写真や絵なのか、説明のための図なのかで分けて考えます。

チャットのClaudeで作れない物と作れる物を左右に分けた図。左に商品の写真・人物のイラスト・渡した写真の描き変え、右に業務の流れ図・月ごとのグラフ・画面の見本を並べている

画像生成AIのような写真やイラストは作れない

Claudeは、画像生成ツールのように写真やイラストを生成しません。商品の写真、人物のイラスト、広告の背景のような絵は、Claudeに頼む物ではなく、画像生成AIで作る物です。

渡した写真を描き変える編集もしません。Claudeは画像を理解するためのモデルで、画像を読んで分析はできても、生成や編集はできない作りです。写真の背景を差し替える、写っていない人物を描き足す、といった直しも、画像生成AIに任せます。

図やグラフは、会話の中に描いて見せる

写真の代わりにClaudeが描くのは、流れ図、グラフ、比較の図のような説明のための図です。ウェブページと同じHTMLという作りで図を組み立て、*カスタムビジュアルとして回答の中に表示します。

たとえば、提案書に入れる月ごとの問い合わせ件数を貼り付けて「グラフにして」と頼めば、その場でグラフが描かれます。人と共有したい資料や、何度も直す図は、*アーティファクトとして会話の横に作らせると、あとから開き直して直せます。

頼みたい物ごとの、作れる物と作れない物

迷った時は、頼みたい物を次の表に当てはめます。写真や絵はClaudeの外で作り、説明のための図はClaudeに描かせる、と覚えておけば足ります。

頼みたい物

チャットのClaude

作り方

商品の写真・人物のイラスト

作れない

画像生成AIで作る

渡した写真の背景の差し替え

作れない

画像生成AIで直す

業務の流れ図・比較の図

作れる

「図にして」と頼む

月ごとの件数のグラフ

作れる

会話の中に描かせるか、PNGのファイルで受け取る

1枚の資料・画面の見本

作れる

アーティファクトとして作らせる

*カスタムビジュアル:Claudeが回答の中に描く図やグラフ。ボタンやスライダーで動かせる物もあり、ブラウザとデスクトップのアプリで表示される。 *アーティファクト:Claudeが会話の横に作る、資料・図・小さな道具などの成果物。あとから開いて直したり、人と共有したりできる。

Claudeが画像についてできること|読む・図を描く・グラフをファイルにする

画像の扱いで、チャットのClaudeができるのは、渡した画像を読む、会話の中に図を描く、グラフを画像のファイルにして渡す、の3つです。個人のプランなら、3つとも既定の設定のまま試せます。

チャットのClaudeが画像についてできる3つを横に並べた図。渡した画像を読む、会話の中に図やグラフを描く、グラフをPNGのファイルにして渡す、の順に、それぞれの頼み方の例を添えている

渡した画像を読んで、中身を説明する

Claudeは、JPEG・PNG・GIF・WebPの画像を読めます。チャット欄の「+」から添付するか、画面の写しを貼り付けて、写っている文字の書き起こしや、表やグラフの読み取りを頼みます。

業務では、ホワイトボードの写真から会議のメモを起こす、他社の資料の画面の写しから表を作り直す、といった使い方が向いています。ただし、Claudeは写真に写った人の名前を答えず、200ピクセルより小さい画像では読み違いが起きやすくなります。

「図にして」と頼むと、会話の中に描かれる

カスタムビジュアルは、設定を変えずに使えます。Claudeは図のほうが伝わると判断すると自分から描き、こちらから「図にして」「グラフにして」と頼むこともできます。

頼む時は、何を見せたい図かを1文で添えると、狙いに近い図が返ってきます。たとえば「月ごとの問い合わせ件数を棒グラフにして。3月の山が目立つように」と書きます。

描かれた図は、会話が進んでも別には保存されません。資料に貼るなら、画像としてコピーするか、*SVGかHTMLのファイルでダウンロードします。何度も直す図は、アーティファクトとして保存しておくと見失いません。

グラフを、PNGのファイルで受け取る

数字の入ったファイルを渡して「グラフをPNGで作って」と頼むと、Claudeはプログラムを書いて動かし、画像のファイルとして返します。この仕組みは*コード実行とファイル作成という機能で、無料のプランを含む、すべてのプランで使えます。

提案書の例なら、問い合わせ件数の表を渡し、棒の色と並び順を指定すれば、そのまま貼れる画像になります。グラフを入れたExcelやPowerPointのファイルごと作らせることもでき、1ファイルは30MBまでです。

*SVG:線や図形を座標で描く画像の形式。拡大しても線がぼやけず、ブラウザで開けて、資料にも貼りやすい。 *コード実行とファイル作成:Claudeがプログラムを動かし、Excel・PowerPoint・Word・PDFや画像のファイルを作る機能。設定の「機能」で切り替える。

Claudeで画像生成ができない時|設定・アプリ・画像の制限で止まる場面

思った物が返ってこない場面は、4つに分かれます。写真や絵を頼んだ時、会話の中に図が出ない時、PNGのファイルやアーティファクトが作られない時、渡した画像を読めない時で、どれに当たるかで直し方が変わります。

Claudeで思った物が返ってこない時の分かれ道の図。写真やイラストを頼んだ時は画像AIへの指示文を書かせる、会話の中に図が出ない時はアプリと頼み方を見直す、PNGやアーティファクトが出ない時は設定の「機能」を確かめる、画像を読めない時は枚数と大きさを見直す、の4つの直し方を並べている

写真やイラストを頼んだ時は、画像生成AIへの指示文を書かせる

写真や絵を頼んで断られるのは、1章のとおり正常な動きです。この場合は、Claudeに「画像生成AIに渡す指示文を書いて」と頼み直すと、構図・色・入れる文字を整理した文が返ってきます。

頼み直す時は、用途と大きさも添えます。たとえば「提案書の表紙に使う、導入した後の職場の場面。横長で、人物は2人まで、文字は入れない」と書けば、そのまま画像生成AIに貼れる指示文になります。

できた指示文は、会社で使ってよいと決まっている画像生成AIに貼って作ります。Geminiで作る場合の権利の考え方は、Geminiの画像生成は商用利用できるかを整理した記事にまとめています。

図やファイルが出ない時は、アプリと設定を確かめる

会話の中の図、つまりカスタムビジュアルは、設定を変えずに使える機能です。出てこない時は、まずスマホのアプリで開いていないかを見ます。スマホのアプリでは表示されないので、ブラウザかデスクトップのアプリで同じ会話を開きます。

ブラウザで開いても文章だけで返ってきた時は、頼み方を変えます。ベータ版のため、Claudeが図を描かずに答える回もあり、その時は「これを図にして」「グラフにして」と言い直します。

PNGのファイルやアーティファクトが作られない時は、設定の「機能」で、コード実行とファイル作成がオンかを見ます。新しい設定画面では「ファイルを作成・編集」という名前で、オフのままだとアーティファクトも作れません。

会社で使う*TeamとEnterpriseのプランでは、組織の所有者がこの機能を全員分オフにできます。自分でオンにできない時は、社内の管理者に確かめてください。

画像を読ませる時の制限は、枚数と大きさで決まる

画像を読ませる側にも制限があります。添付は1回のメッセージで20ファイルまでにし、1つのチャットでも20ファイルを超えないようにします。画像は縦横8000ピクセル、1枚10MBまでを目安にし、読み取りの精度を上げたい時は1000×1000ピクセル以上の画像を使います。

PDFは100ページ以下なら、中の図や写真まで読みます。101〜1000ページのPDFは文字だけを読み、WordなどのPDF以外の文書に貼り込んだ画像は読みません。図を読ませたい資料は、100ページ以下のPDFにしてから渡すのが確実です。

*TeamとEnterprise:Claudeの会社向けのプラン。組織の所有者が、メンバーの使える機能をまとめてオンとオフに切り替えられる。

値のある図はClaudeに、絵は画像生成AIに|Claude Codeで作る方法と費用の目安

スマートエイトは、提案書や研修の資料の図を、説明のための図と絵に分けて作っています。きっかけは、棒グラフを画像生成AIに描かせて、長さがずれた失敗でした。この章では、その実測と、写真や絵をClaude Codeから作る方法を紹介します。

資料の図を作り分ける2列の図。左の列は数を比べるグラフ・字の多い流れ図・画面の見本で、Claudeがプログラムで描く。右の列は導入した後の職場の様子のような場面の絵で、Claude Codeから画像AIを呼んで作る

棒グラフを画像生成AIに描かせたら、1本目が18.5%長く出た

2026年8月、スマートエイトは提案書に入れる費用対効果の図を作りました。3本の棒を108・587・1083ピクセルの長さにしたく、当時の画像生成AIへの指示に、その数字をそのまま書いて描かせました。

出てきた棒を測ると、128・622・1150ピクセルでした。1本目は目標より18.5%長く、2本目と3本目も、1本目との比率が許容と決めていた±10%の外に出ています。同じ3本をPythonのプログラムで描き直すと109・588・1084ピクセルになり、誤差は1%未満に収まりました。

画像生成AIは、指示に書いた長さを数字の約束として守らず、見た目の近い絵を描きます。棒の長さや面積が値を表す図は、プログラムで描くのが確実です。チャットのClaudeで値のある図を作るなら、2-3のPNGのファイル、つまりプログラムで描く形を選びます。

スマートエイトの資料での分け方

この失敗のあと、スマートエイトは資料の図を作る前に、説明のための図か絵かを決めるようにしました。数を比べるグラフ、字の多い流れ図、まだ無い画面の見本は、HTMLかプログラムで描きます。研修や導入をした後の職場の様子のような場面の絵は、画像生成AIで作ります。

字の多い流れ図も、画像にすると失敗しやすい図です。研修の案内の資料で流れ図を画像にしたら、図の中の字が約5ポイントまで小さくなって社内の検収で落ち、HTMLで描き直しました。

通しの例に当てはめると、問い合わせ件数のグラフはClaudeに描かせ、導入した後の場面の絵は画像生成AIで作る形になります。料金の比較のように数字を読ませる物は、図にもせず表で見せます。

写真や絵は、Claude Codeから画像生成AIを呼んで作る

写真や挿絵を何枚も作るなら、*Claude Codeから画像生成AIを呼ぶ形が合います。スマートエイトは、OpenAIの*gpt-image-2.5を呼ぶ手順をClaude Codeに組み込み、ブログ記事のアイキャッチと、数を表さない本文の図解も、この方法で作っています。

費用の目安は、画質を高くした縦長の1枚で、出力の分だけ約0.05ドルでした。2026年9月22日に自社で測った値です。つなぎ方、画質の設定、日本語の字を崩さない確かめ方は、Claude Codeで画像生成する方法と費用をまとめた記事で解説しています。

*Claude Code:パソコンの中のファイルやプログラムをClaudeに扱わせる道具。外部のサービスを呼ぶ手順も組み込める。 *gpt-image-2.5:OpenAIの画像生成モデル。スマートエイトは2026年9月22日から、画像生成をこのモデルにそろえている。

よくある質問|Claudeの画像生成で迷いやすい点

無料のプランでも、図やグラフは作れますか?

作れます。カスタムビジュアルは、ブラウザとデスクトップのアプリを使うすべての利用者が使えるベータ版の機能です。グラフをPNGのファイルで受け取る機能とアーティファクトも、無料のプランを含むすべてのプランにあります。

広告のバナーや社内の案内の1枚ものも、Claudeで作れますか?

写真を使うバナーは、写真の部分を画像生成AIかデザインの道具で用意します。Claudeに*Canvaの*コネクタをつなぐと、会話の中でCanvaのデザインを作って直せます。文字と図形だけで組む案内の1枚ものなら、アーティファクトとしてClaudeに組ませることもできます。

Claudeは、画像がAIで作られた物かを見分けられますか?

見分けられません。Claudeは画像がAIで作られた物かを判断できず、聞くと誤った答えを返すことがあります。取引先から届いた写真の真偽を確かめる用途には使わず、撮った人や出どころを直接確かめます。

画像生成AIの契約を、会社で増やすべきですか?

先に、ここ1か月の資料で、写真や挿絵が要った枚数を数えます。グラフや流れ図ばかりなら、Claudeに描かせれば足ります。増やすかどうかは、生成AIの費用対効果を測る4つの問いを当ててから決めます。

*Canva:ブラウザで使うデザインの道具。チラシ・バナー・スライドなどを、型を選んで作れる。 *コネクタ:Claudeにほかのサービスをつなぐ機能。つなぐと、会話の中からそのサービスのデータを読んだり操作したりできる。

さいごに

本記事では、Claudeで画像生成はできるのかを、できる物とできない物、作れない時の対処の順に解説しました。チャットのClaudeは画像生成AIのような写真やイラストは作れませんが、図・グラフ・画面の見本は描け、グラフはPNGのファイルでも受け取れます。

「Claudeで画像を作れなかった」という悩みの多くは、作りたい物が説明のための図か絵かを分けると解けます。まずは次の資料のグラフを1枚、数字を渡してClaudeに描かせてみてください。

スマートエイトの生成AI研修では、Claudeを含む生成AIを、業務に合わせて使い分ける方法を扱っています。

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