はじめに

AIを使った仕組みを外の会社に頼みたいものの、いくら見込めばいいのか分からず、稟議や予算取りで手が止まっていないでしょうか。「AI開発 費用」で調べると、数十万円から数千万円までの数字が並び、自社に当てはめにくくなっています。

公開されている料金の例では、試作が10万円・税別から、社内の問い合わせに答えるチャットボットの開発が250万円・税別からです。見積もりは、初期費用に月額とAIの利用料を期間の分だけ足した総額で比べ、稟議は、まず試作の費用だけを通せます。

頼む先を選ぶときに見る観点は、試作で確かめてから本開発に進めるか、費用を抑える作り方か、上流の業務の棚卸しから入るか、納品後の保守と改善の4つです。

AI開発・AI導入の費用相場はいくらか|6つの内訳と、公開されている料金の例

AI開発・AI導入の費用の相場は、公開されている料金の例で、試作が10万円から、チャットボットの開発が250万円から(いずれも税別)です。比べるときは、6つの内訳ごとに見ます。

費用は6つの内訳に分かれる

社内の規程やマニュアルを読んで、社員の問い合わせに答えるAIを例にすると、それぞれ次の作業にお金がかかります。

  • 企画・要件定義は、どの問い合わせをAIに任せるかを決め、作るものの範囲と合格の条件を文書にまとめる作業です
  • 試作・検証は、小さく作って実際の質問で答えが合うかを確かめ、本開発に進むかを決める工程で、*PoCとも呼ばれます
  • データの整備では、AIに読ませる規程やマニュアルを集め、古い版を外し、形式をそろえます
  • 開発は、本番で使う仕組みを作り、社内のチャットなどとつないで、テストするまでの工程です
  • AIの利用料は、AIの会社に払う料金で、社員が画面で使うAIは1人あたりの月額がかかります。作った仕組みが使うAIやクラウドの料金を、開発費とは別に払う形もあります
  • 保守・運用には、動かし続けるための保守と、規程の改定や使いながら出た直しへの手直しが入ります
AI開発の費用の6つの内訳を、比べる期間の総額の式に合わせて、初期費用(企画・要件定義、試作・検証、データの整備、開発)、月額(保守・運用)、AIとクラウドの利用料の3つにまとめた図

外の会社に頼むときは、6つのどこまでが見積もりに入っているかで、同じ金額でも中身が変わります。

公開されている料金を会社ごとに見る

2026年10月時点で各社の公式ページに出ている料金です。

会社

何に対する料金か

料金

デジタルボーイ

要件定義、社内FAQの整備などの生成AIの導入支援、社内の問い合わせに答えるチャットボットの開発

要件定義20万円、導入支援1日5万円から、開発250万円から。すべて税別

SalesDock

1つの業務の試作

10万〜30万円・税別

おまかせシステムズ

1部署・1業務の試作と、導入後の運用支援

試作50万円から、運用支援月5万円から。いずれも税別

OpenAI

企業向けのChatGPT Business。2名以上・年額課金

1人あたり月3,050円・税別

デジタルボーイは、要件定義、導入支援、開発を別々の料金で出しています。要件定義は1回90分を標準4回で、チャットボットの開発は2か月程度です。

SalesDockは、1つの業務を試作し、実際のデータで動かすところまでを受けます。おまかせシステムズは、試作と導入後の運用支援を分けて出しており、試作は準備の後6〜10週間です。OpenAIのChatGPT Businessは、社員が画面で使うAIの利用料の例です。

*PoC:本格的に作る前に、小さく作って効果を確かめる試作のことです。

AI開発を頼む先の選び方|4つの観点と、頼み方の形の比較

同じ金額の見積もりでも、どう作り、どこから入るかで、払った額が成果につながるかが変わります。頼む先は、4つの観点で比べると選びやすくなります。

頼む先を選ぶ4つの観点

4つの観点と、それぞれが大事な理由は次のとおりです。

  • 試作で確かめてから本開発に進めるか。AIは実際のデータで動かすまで答えの合い方が分からないため、試作の結果を見てから本開発の額を決められると、払う額が無駄になりにくくなります
  • 費用を抑える作り方か。一から作る前提の見積もりは、数千万円になることもあります。既にある部品を使えるかで、同じ仕組みでも金額が変わります
  • 上流の業務の棚卸しから入るか。どの業務をAIにするかが決まらないまま作ると、作ったのに使われない仕組みになりやすくなります
  • 納品後の保守と改善。規程が変わったり、使いながら直したい所が出たりするため、納品後に誰がどう直すかで、使い続けられるかが決まります

頼み方の形で比べる

一括の受託開発は、作るもの全体を決めて開発会社に一度に頼む形で、ツールの導入だけは、既製のAIツールを契約して社員が画面で使う形です。この2つを、4つの観点で並べると次のとおりです。

観点

一括の受託開発

ツールの導入だけ

試作で確かめてから本開発に進めるか

×

-

費用を抑える作り方か

△

-

上流の業務の棚卸しから入るか

△

×

納品後の保守と改善

△

-

社員が画面でAIを使えば足りる仕事なら、ツールの導入だけで始められます。社内の仕組みやデータとつなぐ仕事や、同じ手順の仕事をまとまった量で回す仕事を任せるときに、開発を頼みます。

開発を頼むときに観点をすべて満たすのは、上流の業務の棚卸しから入り、試作で確かめてから本開発に進み、既にある部品で費用を抑えて作り、納品後も直し続けられる頼み先です。

金額が変わる条件と、見積もりの比べ方|4つの条件・総額の式・段階の切り方

見積もりの金額は、主に作る範囲、データの状態、つなぐ先、確かめ方の4つで変わります。比べるときは範囲をそろえて総額で並べ、費用を抑えるなら試作から段階に分けて頼みます。

見積もりを動かす4つの条件

社内の問い合わせに答えるAIに当てはめると、4つの条件で金額は次のように動きます。

  • 作る範囲が広いほど上がります。総務への質問だけに答えるAIより、全部署の質問に答えるAIのほうが、作る量も確かめる量も増えます
  • データが整っていないほど上がります。規程が紙やばらばらのファイルにあり、古い版が混ざっていれば、整理の作業が見積もりに乗ります
  • つなぐ先が多いほど上がります。社内のチャットや顧客管理など、AIとつなぐ仕組みが増えるほど、作る作業とテストが増えます
  • 確かめ方が手厚いほど上がります。社外の人に答えるAIや金額を扱うAIほど、正解の例を多く用意して確かめる手間がかかります

1章の表のデジタルボーイは、試作を50万〜200万円・税別とし、既にあるデータを使う2週間の予測の検証なら50万円、画像の収集から始める1か月の精度の検証なら200万円を目安にしています。データの集め方、確かめる期間、作るAIの種類が違うと、同じ会社でも4倍の差になります。

総額は、初期費用と月額と利用料を期間の分だけ足して比べる

見積もりは初期費用だけで比べず、次の式の総額で並べます。初期費用は企画から開発までの合計で、月額は保守・運用や月額で作り続ける費用です。

比べる期間の総額 = 初期費用 + 月額×月数 + AIとクラウドの利用料×月数

仮の数字で、AIの利用料は両社で同じとして計算します。

会社

初期費用

月額

6か月の総額

12か月の総額

X社

170万円

2万円

182万円

194万円

Y社

70万円

16万円

166万円

262万円

6か月ではY社、12か月ではX社のほうが安く、比べる期間で安い会社が入れ替わります。

総額を並べる前に、データの整理、社内の仕組みとのつなぎ込み、本番への導入が見積もりに入っているかを、相見積もりを取る会社すべてに聞いてそろえます。AIとクラウドの利用料を誰の契約で毎月いくら払うかと、試作の後の本開発がいくらまで増えうるかも聞きます。

費用を抑えるなら、試作から段階に分けて頼む

範囲が決まらないまま全体を頼むと、見積もりの幅が広がり、途中で止める判断もしにくくなります。費用を抑えるなら、対象を1つの業務に絞り、企画、試作、開発の段階ごとに、次へ進むかを決めながら頼みます。

段階に分けて頼む進め方は、経済産業省が2018年に機械学習の開発を想定して公表した契約ガイドラインのAI編も、4つの段階として示しています。必要な性能に届かないと分かった時点で、次の段階へ進まない選択ができる進め方です。

企画、試作、開発の段階ごとに次へ進むかを決め、試作の後に必要な性能に届かなければ止める進め方と、止めた場合にかかる費用は試作の分までであることを示した図

数千万円の見積もりが返ってきたときも、対象を1つの業務に絞った試作の見積もりを取り直すと、最初に払う額を小さくできます。稟議も、まず試作の費用だけを通し、本開発の費用は試作の結果を見てから申請できます。

よくある質問|予算・試作の結果・期間

100万円未満の予算でも、AI開発を頼めますか?

試作からなら頼めます。公開されている例でも、1つの業務の試作を10万〜30万円・税別や、50万円から・税別で受ける会社があります。

試作で効果が出なかったら、どうなりますか?

試作は、本開発に進むかを決めるための工程です。進む条件を試作の前に決めておけば、条件に届かなかったときは、本開発に進まずに止められます。段階ごとに契約していれば、かかる費用は試作の分までです。

AI開発には、どれくらいの期間がかかりますか?

公開されている例では、1部署・1業務の試作が準備の後6〜10週間、社内の問い合わせに答えるチャットボットの開発が2か月程度です。

開発の工期は、作る範囲とつなぐ先の数で変わります。相見積もりでは、金額と一緒に工期も出してもらい、同じ範囲で比べます。

観点をすべて満たす頼み先|スマートエイトのAIコンサルティング・開発

ここまでの4つの観点をすべて満たすように組んだのが、スマートエイトのAIコンサルティング・AI開発です。何から始めるかを決めるコンサルティングから、AIシステムの開発、納品後の保守と改善までを頼めます。

4つの観点とスマートエイト

観点

スマートエイトのAIコンサルティング・開発

試作で確かめてから本開発に進めるか

◎ まず試作で効果を検証し、本開発に進むかを決められる

費用を抑える作り方か

◎ AI特化の既存の部品を使い、一から作ると数千万円ほどかかる開発の費用を抑える

上流の業務の棚卸しから入るか

◎ 現場の社員への聞き取りとアンケートで業務を棚卸しし、AI化の企画案まで作る

納品後の保守と改善

◎ 納品後の保守運用と、継続改善のプランがある

戦略と画面の設計は、PM歴10年以上・元リクルートGMの代表が上流から担います。

料金

1章の内訳に当てはめると、スマートエイトの料金は次のとおりです。

内訳

中身

料金

企画・要件定義

AIコンサルティングで、AI化の企画案まで作る。要件定義は開発の中で行う。標準1〜2か月

月30万円から・税抜

試作・検証

AIシステム開発の試作

60万円から・税抜

開発

対象の業務とつなぐ範囲で見積もる。無料相談で概算を示す

個別に見積もり

保守・運用

納品後の保守運用。継続改善は月15万円・税抜

月3万円から・税抜

サービスと料金の詳しい中身は、スマートエイトのAIコンサルティング・AI開発のページで確かめられます。

さいごに

AI開発の費用は、6つの内訳に分けて見積もりの中身をそろえ、初期費用に月額と利用料を足した総額で比べると、高い安いを判断しやすくなります。頼む先は、試作で確かめてから本開発に進めるか、費用を抑える作り方か、上流の業務の棚卸しから入るか、納品後の保守と改善の4つで選びます。

予算を取る前に、任せたい仕事を1つ決め、見積もりを取る会社に同じ範囲で聞いてください。どの業務をAIにするか決まっていない段階でも、スマートエイトの無料相談で、どの支援が合うかをご案内します。

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