はじめに
Claude Designの単体版が12月14日に閉じると知り、これまで作ったデザインがどうなるのか気になった方は多いのではないでしょうか。社内でデザインシステムを整えてきた会社ほど、何をいつまでにすればよいのかを早く知りたいはずです。
本記事では、Claude Designの単体版が終わる日とその後に起きること、移行先と作った物の残し方、会社の管理者が確かめる設定を順に解説します。スマートエイトは法人向けの生成AI研修で、Claudeを業務で使う方法を扱っています。
結論を先に書くと、12月14日に閉じるのはclaude.ai/designの単体版だけで、Claude DesignはClaudeの会話の中で使い続けられます。ただし、単体版のデザインシステムとプロジェクトは自分で移す必要があり、Claudeとの会話とコメントは移す方法がありません。
12月14日までに、デザインシステムを移し、残したいプロジェクトは移すかzipで書き出し、要る会話とコメントを写しておいてください。会社で使っている場合は、社員が移行を始める前に、管理者が組織の設定と公開の範囲を確かめます。
本記事は2026年10月28日時点のAnthropicの公式の発表とヘルプをもとにしています。Claude Designはすべてのプランで使え、単体版のプロジェクトを移す機能は有料プランに順に配られている段階です。データを残さない取り決めをAnthropicと結んだ会社はアーティファクトをオンにできず、12月14日の後はClaude Designを使えないため、プロジェクトを書き出して残します。
Claude Designの単体版はいつ終わるか|12月14日に閉じ、その後は読むだけになる
Claude Designは、もともと専用のサイトで動く製品として始まり、9月から会話の中でも使えるようになりました。12月14日に閉じるのは、その専用のサイトの方です。

終わるのはclaude.ai/designの単体版だけ
Claude Designは、Claudeと会話しながら、画面の案や操作できる試作、1枚物の資料などを作る機能です。2026年4月17日に、claude.ai/designという専用のサイトで提供が始まりました。
9月16日からは、Claudeの会話の中でも同じClaude Designが動くようになりました。Anthropicは、2つの版を並べると両方の修正が遅れるとして、単体版を12月14日まででClaudeにまとめると発表しています。
つまり、なくなるのは専用のサイトという入り口です。会話の中のClaude Designは、12月14日の後もそのまま使えます。
12月14日の後、単体版は読むだけになる
単体版は12月14日まで今までどおり使え、作ったプロジェクトもそれまでは動きます。閉じた後は読み取り専用になり、新しいプロジェクトは始められません。
閉じた後に困るのは、次の2つです。
- Claudeとの会話と、プロジェクトに付けたコメントが見られなくなる
- 単体版のプロジェクトの公開リンクが開けなくなる
会話とコメントは、Claudeへ移す方法がありません。公開リンクを取引先に送っていた場合も、閉じた日から相手は開けなくなります。
10月8日に、Docs・Slidesとともに正式版になった
10月8日、Claude Designは、文書を作るClaude Docs*と、スライドを作るClaude Slides*とあわせてベータ版を終えました。3つともFreeを含むすべてのプランで使える正式版になっています。
Enterpriseのプランでは、この3つが10月15日から既定でオンになりました。それより前に管理者がオフにしていなければ、社員はすでに会話の中からClaude Designを使える状態です。
*Claude Docs:Claudeと会話しながら文書を書き、チームでコメントや編集もできる機能。Wordの形式やPDFに書き出せる。 *Claude Slides:Claudeにスライドを作らせ、そのまま発表したり、PowerPointやPDFに書き出したりできる機能。
Claude Designの移行先|会話とアーティファクトのページで使い続ける
これからのClaude Designは、Claudeの画面の中で使います。単体版で整えたデザインシステムは組織の分をまとめて移せますが、移し方は、単体版でプロジェクトを開いたときにClaudeへ移す画面が出るかどうかで変わります。

これからの入り口は会話・アーティファクトのページ・スマホ
いちばん手早いのは、会話の中で頼む方法です。「この提案書から1枚物を作って」のように頼むと、Claudeが会話の横にデザインを作り、その場で直せます。メッセージの入力欄で「出力」から「デザイン」を選んでも始められます。
Claudeが会話の横に作る成果物は、アーティファクト*と呼ばれます。アーティファクトのページを開き、デザインのテンプレートを選ぶ始め方もあります。
スマホのClaudeのアプリでも、会話でデザインを頼み、できた物を全画面で見て直せます。誰に見せるかの共有の設定だけは、Webかデスクトップで変えます。
デザインシステムの移し方は、移す画面が出る前と後で変わる
単体版で作ったデザインシステム*は、Claudeへ移すと、会話の中で作るデザインやスライドでも使えるようになります。移し方は、単体版でプロジェクトを開いたときに、Claudeへ移す画面が出るかどうかで変わります。
移す画面がまだ出ない組織では、アーティファクトのページの帯から、ほかの人が作った物も含めて組織のデザインシステムを1回でまとめて移せます。Claude Designを使える人なら管理者でなくても始められるため、会社で使っている場合は、4章の3つを管理者が確かめてから、決めた1人が押してください。手順は上から順に次のとおりです。
- Claudeのアーティファクトのページを開く
- 「Claude Design lives here now」の帯にある「Move team design systems」を押す
- 確認の画面で「Move」を押す
- 結果の「Moved」の下に、移ったデザインシステムが並んだことを確かめる
中身が空の物と、最初から用意されたテーマで作った物は移りません。
移す画面が出るようになった組織では、この帯からの移行はなくなり、デザインシステムもプロジェクトと同じ方法で移します。持ち主が1つずつ移すか、アーティファクトのページの「Move everything」で、組織のプロジェクトとまとめて移すかのどちらかです。すでに移したデザインシステムは、その時点で単体版の側が全員にとって読み取り専用になります。
移したデザインシステムは、Claudeに頼んで直す
移したデザインシステムはファイルがそのまま移り、ページの上で自分で直すことはまだできません。直したいときは、Claudeに変更を頼みます。
移した後に単体版の側で直した分は、そのままではClaudeに反映されません。Claudeの側で直した物は、もう一度移しても上書きされないため、移した後はClaudeの側だけで直すと決めておくと、どちらが新しいのかで迷わずに済みます。
*アーティファクト:Claudeが会話の横に作る、文書・スライド・デザインなどの成果物。アーティファクトのページに一覧でまとまる。 *デザインシステム:会社の色・フォント・ボタンなどの部品をまとめた決まり。Claudeが新しいデザインやスライドに当てはめる。
作った物の残し方|プロジェクトの移行・zipの書き出し・会話の保存
単体版のプロジェクトは、自動ではClaudeへ移りません。残したい物は、移すか書き出すかを12月14日までに選びます。

プロジェクトは、移す画面が出たら持ち主が移す
プロジェクト*をClaudeへ移す機能は、有料プランに順に配られています。移せるのはプロジェクトの持ち主だけで、手順は上から順に次のとおりです。
- 単体版のclaude.ai/designでプロジェクトを開く
- 画面に出る案内か、上部の帯から確認の画面を開く
- 移る物・動きが変わる物・残る物の一覧を読み、移行を確かめる
- 移し終わるまでタブを開いたままにし、Claudeのアーティファクトのページで開く
移した後、単体版に残ったコピーは全員にとって読み取り専用になり、元には戻せません。
TeamとEnterpriseのプランでは、組織のオーナー*がアーティファクトのページの「Move everything」で、全員のプロジェクトを、テンプレートとデザインシステムも含めてまとめて移せます。始められるのはオーナーだけで、管理者の役割の人は始められません。
移せないときは、zipで書き出しておく
移す画面がまだ出ていないときや、移せなかったプロジェクトは、zipファイルで書き出しておけば中のファイルが手元に残ります。1件ずつ書き出す手順は、上から順に次のとおりです。
- 単体版でプロジェクトを開き、「Share」を押す
- 「Project HTML」を選ぶ。スライドは「More formats and apps」の中にある
- 「Project archive」を選んだまま「Export」を押す
書き出しは無料で、使用量にも数えられません。
Anthropicとデータを残さない取り決めを結んでいる会社は、プロジェクトもデザインシステムもClaudeへ移せないため、閉じる前に残したいプロジェクトを必ず書き出してください。
会話とコメントは、要る部分を写して残す
Claudeとの会話と、プロジェクトやデザインシステムに付けたコメントは、移行でもzipの書き出しでも引き継がれません。デザインを決めた理由や、取引先からの直しの指示が会話やコメントに残っているなら、閉じる前に社内の文書へ写しておきます。
単体版のプロジェクトの公開リンクも、閉じた後は開けなくなります。取引先や社内に公開リンクを送っていた物は、Claudeへ移してから共有し直すか、PDFで書き出して送り直してください。
*プロジェクト:単体版のClaude Designで、1つのデザインやスライドの作業をまとめた単位。ファイルとClaudeとの会話が入る。 *オーナー:TeamやEnterpriseのプランで、組織の設定を変えられる役割。いちばん上の役割はプライマリオーナーと呼ばれる。
会社で確かめること|組織の設定・残す期間・社外への共有
TeamやEnterpriseのプランで使っている会社は、社員が移行を始める前に、管理者の側で確かめることが3つあります。組織の設定でアーティファクトがオフのままだと、社員はClaudeでデザインを作ることも、何かを移すこともできません。

組織の設定で、アーティファクトとデザインシステムがオンか
オーナーは、組織の設定の「Artifacts」の画面で、次の表の設定を確かめます。
設定 | 何のための設定か | 既定 |
|---|---|---|
Artifacts | 下の2つを含む、アーティファクト全体 | オン |
テンプレートの中のDesign systems | デザインシステムの移行と新規作成 | Teamはオン、Enterpriseはオフ |
テンプレートの中のDesignとSlides | Claudeで新しいデザインとスライドを作る | オン |
Enterpriseのプランは、Design systemsが最初からオフで、オフの間は、オーナー以外は2-2の帯のボタンを押せません。社員ごとの役割を作っているEnterpriseの会社では、役割の側にも同じ権限が要ります。
あわせて、組織の既定のデザインシステムも決めておきます。設定のデザインシステムの一覧で「Set as default」を選ぶと、社員が新しく作るデザインやスライドに最初から当てはまります。
保持期間を決めている会社は、移した物が消えないようにする
Enterpriseのプランで、アーティファクトにも及ぶ保持期間*を決めている会社は注意が要ります。移したプロジェクトやデザインシステムは、その期間に誰も開かないと、完全に削除されることがあります。
期間は移した日から数え始め、誰かが開くか直すと数え直しになります。季節の販促でしか使わないデザインシステムのように開く間隔が空く物は、使う部署の担当者を決め、期間の内に開くようにしておきます。
公開のデザインシステムと、社外への共有を見直す
単体版で公開にしていて、非公開に設定していないデザインシステムは、移すと組織の全員と共有され、全員のデザインシステムの一覧に並びます。取引先のブランドのように特定の部署だけで使う物がある会社は、移行を始める前に公開の範囲を見直してください。
社外への共有は、リンクを知っていれば誰でも開ける外部共有*と、社外の人をメールで招く設定の2つに分かれ、片方をオンにしてももう片方はオンになりません。外部共有をオフにすると、すでに送った公開リンクも、オンに戻すまで開けなくなります。
*保持期間:会社が決める、会話やファイルを残しておく期間。過ぎた物は自動で消える。Enterpriseのプランで決められる。 *外部共有:組織の外の人でも、リンクを知っていればアーティファクトを開けるようにする設定。組織の設定の「Artifacts」の画面で決める。
よくある質問|使える量・Slidesとの違い・12月14日の後
単体版から移ると、使える量は変わりますか?
数え方が変わりました。単体版のClaude Designは、以前はほかの作業とは別に、1週間ごとの専用の枠を持っていました。今は、Claudeのほかの作業と同じ使用量の上限から減ります。
デザインを何度も作り直すと、その分だけ文書づくりや調べ物に使える量が減り、上限に達するとリセットされるまでClaude Designは使えません。TeamとEnterpriseの席ごとの契約では、足りない社員の分を、管理者が使用量のクレジットで追加で買えます。
Claude DesignとClaude Slidesは、どう使い分けますか?
発表に使うスライドはClaude Slides、画面の案や操作の流れ、図版のように枠ごとに手で配置を直したい物はClaude Designと分けます。Slidesはデザインシステムで見た目をそろえたスライドを作り、発表とPowerPointへの書き出しまで進める入り口です。
Claudeにスライドを頼むときの質の上げ方は、Claudeでスライド作成|質が上がる4つの仕組みとそのまま使える依頼文で解説しています。
12月14日を過ぎたら、作った物はすぐに消えますか?
すぐには消えません。閉じた後の単体版は読み取り専用になり、まだ移していないプロジェクトの持ち主は、ファイルを直してClaudeへ移すこともできます。
ただし、元のデータは閉じた後しばらくして、Anthropicのデータの保持の方針に沿って削除されます。会話とコメントは閉じた日から見られなくなるため、12月14日を期限として進めてください。
10月8日に出たDashboardsとMotionとは何ですか?
同じ日に、ベータ版として2つの機能が加わりました。Dashboards*は社内のデータの置き場や顧客管理の道具につなぎ、質問からグラフの画面を作る機能で、有料プランで使えます。Motion*は文字やグラフを動かす短い説明の動画を作る機能で、TeamとEnterpriseのプランで使えます。
Motionは動画を作るAIを使わず、Claudeが書いたコードで文字や図を動かすため、AIが作った人物や映像は出てきません。Enterpriseのプランでは、どちらも最初はオフで、組織の設定の「Artifacts」の画面で有効にします。
*Dashboards:社内のデータにつなぎ、質問からグラフの画面を作り、データが変わると最新に保つClaudeの機能。有料プランのベータ版。 *Motion:文字やグラフを動かす短い説明の動画をClaudeが作り、MP4の形式で書き出せる機能。TeamとEnterpriseのベータ版。
さいごに
本記事では、Claude Designの単体版が12月14日に閉じることと、その前にすることを解説しました。終わるのはclaude.ai/designという入り口だけで、Claude Designは会話の中とアーティファクトのページで使い続けられます。
12月14日までにすることは3つです。デザインシステムを組織の分まとめてClaudeへ移し、残したいプロジェクトは移すかzipで書き出し、会話とコメントの要る部分を社内の文書へ写します。
次の一歩として、今日のうちに単体版のプロジェクトとデザインシステムを一覧にし、移す物・zipで残す物・会話を写す物に分けてください。会社で使っている場合は、移行を始める前に、管理者に組織の設定と公開のデザインシステムの範囲を確かめてもらいます。
スマートエイトの生成AI研修では、Claudeで作った資料やデザインを誰に見せ、どこに残すかの決め方まで、受講者の実際の業務を題材に扱っています。
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