はじめに
AIコンサル・AI導入支援の会社を選ぶときに見る観点は、支援の範囲、期間の目安、上流を担当する人、作った後の定着の4つです。任せる業務が決まっていなければ上流から入る会社を、決まっていれば作った後も直せる会社を、まず候補にします。
公式ページに出ている料金の例では、業務の診断が34万円、要件定義が20万円、1つの業務の試作が10万〜200万円で、いずれも税別です。頼む前に期間の分け方、契約の形、社内で用意する物を決めておくと、初回の相談で、候補の会社の答えを同じ物差しで比べられます。
AIコンサル・AI導入支援会社を選ぶ4つの観点|範囲・期間・担当・定着
AI導入コンサルやAI導入支援の会社は、次の4つの観点で比べます。料金が近い会社どうしでも、この4つで、払った額が現場で使われる仕組みにつながるかが変わります。
- 支援の範囲
- 期間の目安
- *上流を担当する人
- 作った後の定着
支援の範囲は、なぜ最初に比べるのか
支援の範囲とは、方針づくり、業務の洗い出し、実装、定着のどこまでを1社で受けるかです。範囲が途中で切れると、その先は別の会社に頼み直します。
問い合わせへの返信の下書きをAIに任せたい会社で考えます。コンサルティング会社が「返信の下書きをAIにする」という計画をまとめても、作るところを受けなければ、計画を持って開発会社を探すことになります。業務の説明と見積もりを一からやり直す分だけ、使い始めが遅れます。
候補の会社には、4つの段階のどこからどこまでを受けるかを、最初の相談で聞きます。
期間と上流の担当者は、なぜ契約の前に確かめるのか
標準の期間と、どこで区切るかが先に分かれば、稟議に費用と時期を載せられます。区切りごとに続けるかを決められる会社なら、最初の稟議は最初の区切りの分だけで済みます。
上流を担当する人は、どの問い合わせをAIに任せ、どこまで整った下書きなら合格とするかを決める人です。この人が現場の話を聞かずに決めると、作った物が現場の手順に合わず、使われなくなります。
候補の会社には、上流を誰が担当し、現場の誰から話を聞いて決めるかを、最初の相談で聞きます。
作った後の定着の支援が無いと、何が起きるのか
AIは、使い始めてから直したい所が出てきます。返信の下書きなら、新しい商品や料金の変更があるたびに、AIが読む資料と指示を直さないと、古い内容の下書きが出続けます。
直す人が決まっていなければ、現場は下書きを手で直し続けるか、AIを使うのをやめてしまいます。作った後に誰が、いくらで直すかを、契約の前に決めておきます。
*上流:作る前の工程のことで、どの業務をAIに任せるかの洗い出しや、作る物の条件を決める作業を指します。
AIコンサル会社の形の比較|大手・開発会社系・AI専業と各社の料金
会社の形で違いが出るのは、上流から入るかと、作った後も直せるかの2つです。上流を本業にするのは大手のコンサルティング会社、作った後の直しを本業にするのは開発会社です。料金は、公式ページに出ている例で、業務の診断が34万円、要件定義が20万円、試作が10万〜200万円、月額で続ける相談や運用の支援が月35,000円からです。
会社の形ごとに、4つの観点はどう違うのか
AIの導入を頼める会社には、主に大手のコンサルティング会社、開発会社・*SIer系、AI専業の中小の3つの形があり、本業の違いが観点の差になります。
観点 | 大手のコンサルティング会社 | 開発会社・SIer系 | AI専業の中小 |
|---|---|---|---|
支援の範囲 | 会社による | 会社による | 会社による |
期間の目安 | 会社による | 会社による | 会社による |
上流を担当する人 | ○ | △ | 会社による |
作った後の定着 | 会社による | ○ | 会社による |
○は本業に入ること、△は一部だけ本業に入ること、「会社による」は形では決まらないことを表します。
大手のコンサルティング会社は、方針づくりと業務の分析が本業なので、上流が○です。範囲と定着は、会社と案件で変わります。
開発会社・SIer系は、作る物の条件を決める要件定義から受け、作った仕組みの保守まで受けるのが本業です。作った会社がそのまま直せるので、定着は○になります。どの業務をAIにするかの洗い出しは頼む側が決めて持ち込む前提のため、上流は△です。
AI専業の中小は、どの段階を入口にし、どう料金を出すかが会社ごとに違います。下の料金の表の4社でも、入口は月額の相談、1つの業務の試作、初期整備のパックに分かれます。
観点をすべて満たすのは、形を問わず、方針・業務の洗い出しから作った後の定着までを1社で受け、上流を担当する人が現場の話を聞いて決め、標準の期間を先に示す会社です。
主な会社の料金はいくらか
2026年10月時点で各社の公式ページに出ている料金です。
会社 | 支援の形 | 料金 |
|---|---|---|
月額の相談、業務の診断、要件定義、試作から、開発と保守まで | 月額AIコンサルは月35,000〜200,000円、業務診断34万円、要件定義20万円、試作50万〜200万円。すべて税別の目安 | |
日本AI導入支援協会〈AI導入支援コンサルティング〉 | 戦略の設計、業務の棚卸し、試作の計画づくり、ツールの選定、業務への組み込み、運用のフォロー | スタートパック50万円〜、業務定着パック150万円〜、カスタムは別見積もり |
SalesDock〈AIツール制作〉 | 1つの業務の試作と、その後の本実装 | 試作10万〜30万円、本実装は個別見積もり。いずれも税別 |
おまかせシステムズ〈AIエージェントPoC支援プラン〉 | 1部署・1業務の試作と、導入後の運用支援 | 試作50万円〜、運用支援月5万円〜。いずれも税別 |
デジタルボーイは、月額で相談を続けるAIコンサルを4つの料金で出し、業務の診断と要件定義には別の料金を付けています。
日本AI導入支援協会は、戦略の設計から運用のフォローまでの流れを示し、スタートパックと業務定着パックの2つの料金を公開しています。
SalesDockは、対象の業務を1つ試作して実際のデータで動かし、進めるかを決めてから本実装に進みます。料金を出しているのは試作で、本実装は個別見積もりです。
おまかせシステムズは、試作と導入後の運用支援を別々の料金にしています。
公式ページに料金を出していない会社には、相談の後で、業務の診断、試作、開発、作った後の支援の段階に分けて見積もりを頼みます。段階をそろえておけば、上の表の料金と並べて比べられます。
*SIer:会社の業務システムを、設計から開発、運用までまとめて請け負う会社のことです。システムインテグレーターの略です。
頼む前に決めておくこと|期間・契約の形・社内で用意する物
相談の前に、期間は段階ごとに見込み、契約の形は段階ごとに選び、任せたい業務と測り方を1枚にまとめておきます。この3つが決まっていれば、初回の相談で、候補の会社の答えを同じ物差しで比べられます。
期間は、段階ごとにどう見込むか
期間は、業務の洗い出し、試作、実装、定着の4つの段階に分けて見込みます。試作の結果で実装の範囲が変わるため、全体を1つの期間で見積もっても当たりにくいからです。最初の段階だけを契約し、終わったところで次へ進むかを決めます。
公開されている例では、1部署・1業務の試作に準備の後6〜10週間をかける会社があります。業務の洗い出しは聞き取る部署と人数で、実装はAIとつなぐ社内の仕組みの数で、期間が変わります。
定着の段階は、月額で続けるか、期間を決めたパックで受けます。上の料金の表では、デジタルボーイの月額AIコンサルとおまかせシステムズの運用支援が月額で、日本AI導入支援協会の業務定着パックは、支援の期間を見積もりで決めるパックです。
契約は請負と準委任のどちらで結ぶのか
業務の洗い出しや試作のように、やってみて分かる段階は準委任で結びます。作る物と合格の条件まで決まった段階なら、完成に責任を持つ請負も選べます。
請負は、決めた物を完成させることに責任を持つ契約で、納めた物が約束と違えば、直しなどを求められます。準委任は、作業をすることに責任を持ち、完成には責任を持たない契約です。
洗い出しを準委任にするのは、何を作るかがまだ決まっていないからです。試作を準委任にするのは、AIが実際のデータで動かすまで答えの正しさが分からず、精度を前もって約束しにくいからです。
段階ごとに契約を分けておけば、段階ごとに形を選べます。見積もりを受け取ったら、どの段階をどちらの形で結ぶ前提かを確かめます。
社内で用意しておく物は何か
初回の相談の前に、6つのことを1枚にまとめます。問い合わせへの返信の下書きをAIに任せる会社なら、次のように書きます。
- 任せたい業務は、問い合わせへの返信の下書きです。まずは納期・料金・不具合の3種類から始めます
- 今かかっている時間には、月の問い合わせの件数と、1件の返信にかかる時間を書きます
- 成果の測り方は、下書きを直さずに送れた割合と、1件にかかる時間の減り方です
- 担当者には、問い合わせ窓口の責任者と、下書きの良し悪しを決める人の名前を書きます
- 使っているツールは、問い合わせを受けるメールや管理の仕組みです
- 情報の扱いの決まりには、顧客の名前や注文の内容をAIに渡してよいかを書きます
この1枚を見せると、候補の会社ごとに、どの段階から入り、どの形で契約し、何を成果とするかの答えを並べられます。
よくある質問|AIコンサル・導入支援を頼む前に
生成AIのコンサルは、頼まずに自社だけで始められますか?
始められます。社員がChatGPTなどの生成AIを自分の仕事に使うところまでは、コンサルに頼まなくても進められます。
外に頼むと進みやすいのは、部署をまたいでどの業務からAIにするかを決めるときと、社内のデータや仕組みとAIをつなぐときです。社内だけで進めて手が止まったところが、相談を始める目安になります。
補助金で、AIコンサルや導入支援の費用を下げられますか?
社内の業務をAIで効率化する場合、デジタル化・AI導入補助金で下げられるのは、登録済みのITツールを入れる費用と、そのツールとセットで頼むコンサルの費用です。この補助金は、2026年度にIT導入補助金から名前が変わった補助金です。ツールは、事務局に登録された支援事業者が提供する物に限られます。
コンサルだけを頼む費用は、この補助金では下げられません。ツールとセットで頼む作業の費用は、保守も含めて合計200万円までです。一から作る開発や、1社のためだけに作る仕組みは、ITツールとして登録できないため、対象になりません。
新しい製品やサービスを開発する事業に限っては、新事業進出・ものづくり商業サービス補助金で、システム構築費や専門家経費も対象になります。
AI顧問とAIコンサルは、何が違いますか?
違いは、対象の業務と期間を先に決めて分析や企画をまとめてもらうか、月額で続けてその時々の仕事を同じ相手に相談するかです。上の料金の表にあるデジタルボーイの月額AIコンサルのように、月額で続ける相談をコンサルと呼ぶ会社もあるので、名前ではなく契約の中身で見分けます。
期間を区切って業務を決め、形にするところまで進めたいなら、期間と対象の業務を決めて頼むコンサルの契約を選びます。出てくる仕事をその都度相談したいなら、月額で続ける相談の契約が合います。AI顧問の型と料金は「AI顧問9社の比較|月額の相場と選び方、顧問とコンサルの違い」で比べています。
観点をすべて満たすAIコンサル|スマートエイトのAIコンサルティング
ここまでの4つの観点をすべて満たすように組んだのが、スマートエイトのAIコンサルティングです。何からAIにするかを決めるコンサルティングから、AIシステム開発、AIツール開発・伴走支援までを、同じ会社に続けて頼めます。
4つの観点とスマートエイト
観点 | スマートエイトのAIコンサルティング・開発 |
|---|---|
支援の範囲 | ◎ 方針づくり・業務の洗い出しから実装、定着の支援まで、1社で続けて受ける |
期間の目安 | ◎ コンサルティングは標準1〜2か月。開発は試作で効果を確かめてから、本開発に進むかを決める |
上流を担当する人 | ◎ *PM歴10年以上・元リクルート*GMが支援し、現場の社員への聞き取りとアンケートで業務を洗い出す |
作った後の定着 | ◎ 作った会社がそのまま、納品後の保守運用と継続改善のプランで直す。月額でツールを作り足していくAIツール開発・伴走支援もある |
料金と事例
AIコンサルティングは月30万円から・税抜で、標準1〜2か月のあいだに、業務・課題分析レポートとAI化の企画案までを納めます。期間中に行うのは、現場の社員への聞き取りとアンケート、AIにする業務の洗い出しと優先順位づけ、業務の流れの分析と企画設計の3つです。
AIシステム開発の試作は60万円から、作った後の保守運用は月3万円から、AIツール開発・伴走支援は月30万円からで、いずれも税抜です。AIコンサルティングの見積もりは、対象業務の範囲と部門数で決まります。打ち合わせで課題を伺い、削減できる時間や売上への効果を、その会社の数字で示した2〜3案を出します。
求人広告代理店Gでは、業務の棚卸しに約1か月、要件定義と開発に約4か月をかけ、納品の後も保守運用を続けています。サービスと料金の中身は、スマートエイトのAIコンサルティング・開発のページで確かめられます。
*PM:プロジェクトマネージャーの略で、開発の計画と進み具合を管理し、関わる人をまとめる役割です。 *GM:ゼネラルマネージャーの略で、事業や組織の運営に責任を持つ役職です。
さいごに
AIコンサル・AI導入支援の会社は、支援の範囲、期間の目安、上流を担当する人、作った後の定着の4つで比べます。会社の形で分かるのは、上流から入るかと作った後も直せるかで、範囲と期間は会社ごとに確かめます。
次の一歩は、候補を2〜3社に絞り、任せたい業務と測り方をまとめた1枚を持って、どの会社にも同じことを聞くことです。スマートエイトのAIコンサルティングの無料相談でも、その1枚をもとに、どの段階から頼むかをご案内します。
どの業務から手を付けるかで迷っている場合は、AIに任せられる業務が分かる無料診断から始めてください。3分で終わり、登録もメールアドレスも要りません。 ※生成AI研修資料/導入事例も無料ダウンロードいただけます。




