株式会社スマートエイトは、求人広告代理店Gの社員約62名に、生成AI研修「スマート生成AI研修」を全4回・計12時間で提供しました。毎日Geminiを使う人が6割を超えながら、使いこなせている自信を持てずにいた受講者が、使ってよい範囲とプロンプトの型を学び、最終回までに自分の業務を題材にしたGemや、Googleの表計算やメールを自動で動かすGASなど65件を作って発表しました。全4回の満足度は平均4.60/5です。

基本情報

  • 業種:求人広告代理店
  • 従業員数:100名未満
  • 受講者数:約62名
  • 受講者の部署:営業部門と業務・管理部門。部署ごとに2つの日程に分けて実施
  • 研修期間:2026年7月〜8月、全4回・各3時間・計12時間
  • 研修の形式:対面のハンズオン
  • 提供サービス:GeminiとNotebookLMを使う生成AI研修

事前にご相談頂いた課題

課題①:毎日Geminiを使っていても、使いこなせている自信がなかった

研修前のアンケートに答えた51名のうち、61%がほぼ毎日Geminiを使っていました。一方で、使いこなせている自信は平均2.4/5にとどまり、最高評価の「5」を付けた人は1人もいませんでした。困りごとの1位は回答の精度が安定しないことで、12名が挙げています。求める回答を一度で引き出す聞き方が分からない、という声も出ていました。

課題②:業務の情報をどこまでAIに入れてよいか分からなかった

困りごとの2位は、業務の情報をどこまで入れてよいか分からないことでした。挙げたのは11名です。「AI使用禁止とされてる中でGeminiはOKなのか、何をするとダメなのか分かっておらず業務では使用できていない」という回答もあり、使ってよい範囲が分からないことが、業務で使う手前の壁になっていました。

課題③:うまくいった使い方が、一部の人の中にとどまっていた

営業の一部は自分でGeminiを試していました。うまくいったプロンプトをみんなで共有し合う形にしたい、という声もありました。ただ、興味のある人は使い込み、そうでない人は使わないままという差が開いていました。ご担当者からは、AIを組織の誰もが使える状態にしたい、という要望をいただいていました。

課題要因(なぜ従来のアプローチでは解決しなかったか)

  • 足りなかったのは機能の知識ではなく、自分の業務への当てはめ方と、使ってよい範囲を判断する基準だったため
  • 日々の業務の中では、自分の業務用のGemを試しながら作る時間を取れなかったため
  • 他の人の使い方を見る場がなく、自分の業務のどこでAIを使えるかに気づくきっかけが少なかったため

選んだアプローチ

生成AI研修「スマート生成AI研修」を、全4回・計12時間の対面で実施しました。使うAIは、会社で認められているGeminiとNotebookLMに絞りました。受講者が自分の業務を演習の題材にして、プロンプト、自分用の指示を保存して呼び出せるGem、決めた時刻にGeminiに作業をさせる予約アクション、GASを自分で作れる技能を身につける構成です。

なぜこのアプローチか

  • 受講者の多くはすでに毎日Geminiを使っていたため、機能の紹介を減らし、自分の業務を題材に手を動かす時間を厚くしたほうが、翌日からの使い方が変わるため
  • 情報の扱いに迷う人が多かったため、最初に「入れてよい情報・入れてはいけない情報」と迷ったときの判断の流れを決め、その線の内側で自由に使える状態から始める必要があったため

研修の全体設計

全4回を、部署ごとに分けた2つの日程で実施しました。各回は、型を見る、自分の業務で試す、自分用に直す、の順のハンズオンを中心に進めています。

後半は、自分の業務を棚卸ししたうえで、「ゼロから書かない。Geminiに作らせて、人が直す」の型で受講者が自分の業務のGemを作り、相互にレビューして、テーブル内と全体の場で発表しました。応用編では、GASでの自動化も扱っています。

宿題には、直近1か月の業務を10〜20件書き出し、1回あたりの時間と月の回数から、AIに任せる候補と向いている使い方を選ぶ棚卸しのシートを使いました。

結果

最終回までに、受講者は自分の業務を題材にしたGem・GAS・NotebookLMを研修の中で作り、テーブルごとと全体の場で発表しました。発表スライドに中身が書かれたものは65件です。Gemが中心で、GASが7件、NotebookLMが1件ありました。発表スライドには、作ったものごとに1回あたりの作業時間と、1か月で減らせる時間を書いてもらいました。月の時間で書かれた50件を足すと、約200時間になります。

定量成果:全4回の研修アンケート・延べ171件

  • 全体満足度:4.60/5。4〜5の回答が95%
  • 業務活用イメージ:4.47/5。同じく89%
  • 理解度:4.27/5。同じく85%

受講者が作ったものの例

担当

受講者が作ったもの

1回あたりの作業時間

1か月で減らせる時間

採用支援の営業

商談の準備と、商談のストーリーづくりを手伝うGem

30分→15分

15時間

採用支援の営業

顧客の求人URLから、競合求人との比較と勝ち筋を示す3枚ほどの資料を作るGem

60分→5分

8時間

広告運用

検索語句のレポートから、除外すべきキーワードの候補を出すGem

20アカウントで300分→5分

5時間

中途紹介

推薦のリストから、紹介スコアを集計するGem

60分→15分

10時間

中途紹介

推薦の取り方から、トラブルのときに返す文面まで答えるQ&AのGem

5〜10分→2分

13時間

開発部門

できあがったスライドの見た目を整え直すGem

15分→1分

10時間

総務人事

法改正の資料のPDFから、概要・対象者・実務のチェックリストを作るGem

60分→15分

45分

業務推進

締結が30日以上止まっている契約書を、毎朝自分あてのメールで知らせるGAS

毎日3分→0分

1時間

題材で多かったのは、データの分析と集計、メールや連絡の文面、求人原稿の作成とチェック、資料づくり、競合や相場の調査です。いずれも、研修の前に時間がかかると挙げられていた業務でした。

研修を通じた変化

最終回の満足度の理由44件のうち17件が、他の受講者の発表やGemの共有を挙げていました。作ったものを見せ合う時間が、自分の業務で使える題材に気づく場になっています。

最後の回の翌日には、クライアントサポートのチームが、受講者の1人が作った求人原稿のチェックのGemを、チーム全員で使うと決めました。研修の翌月からは、各グループが自分たちで、作ったGemを持ち寄って見せ合う発表会の場を設けています。

研修を運営した担当者は、日中に3時間の研修にどれだけの人が参加し続けるかを心配していましたが、受講者は最後まで研修に参加していた、と振り返っています。受講した現場のリーダーは、「時間を取ってこうGemを作れたっていうところが結構大きかったのかな」と話しました。

受講者の声

最終回のアンケートに書かれた声から、4つを紹介します。

「今まで時間がかかっていた競合求人調査と資料作成のGemを作れた。」 ― 受講者

「この1ヶ月で仕事のスピードが一気に上がった気がしています。」 ― 受講者

「全4回を通じて知らないことを沢山学べて楽しかったのと、業務で詰まった際にGeminiを活用してみよう!!と気軽に頼れるように変われたことがすごく大きかったです。」 ― 受講者

「他の人の発表を聞いて、自分が思いつかなかったあの業務で使えそう!という新しい気づきになって、より取り組めそうなものが増えるきっかけになりました。」 ― 受講者

スマートエイトの研修について

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