株式会社スマートエイトは、自社アプリを運営するIT系事業会社Bの企画職を中心とする5名に、3日間・計18時間の生成AI研修を対面で提供しました。演習の題材は、自社のアプリと事業です。データ分析から企画書、試作品づくりまでを手を動かして学んだ結果、1か月以上かかっていた企画業務のリードタイムは約半分、目安で2週間程度になりました。

基本情報

  • 業種:自社アプリを運営するIT系事業会社
  • 従業員数:300名未満
  • 担当者:PM職
  • 受講者:5名。企画職3名、エンジニア1名、コンテンツ制作1名
  • 研修期間:3日間、1日6時間・計18時間
  • 研修の形式:対面
  • 提供サービス:企画職向けの生成AI研修

事前にご相談頂いた課題

課題①:企画職を簡単には採用できず、1人あたりの生産性を上げる必要があった

企画を担う人は、簡単には採用できません。そこで、今いるメンバー1人あたりの生産性を上げたいというご相談でした。目指したのは、企画職がデータを分析して改善案を出せる状態です。

課題②:アプリの行動ログから、企画の根拠を出せていなかった

定性的な仮説からの改善企画は、できていました。足りなかったのは、アプリの行動ログを分析して企画案を出すところです。重要指標(KPI)を上げるために、どの層のどの行動を優先すべきかを分析できていない状態でした。

課題③:調査・分析・資料作成で、企画業務のリードタイムが1か月以上かかっていた

企画業務は、調査・分析・企画資料の作成に時間がかかり、リードタイムは1か月以上でした。5名とも生成AIを週に数回以上使っていましたが、使いこなせている自信は5段階で平均2.0です。事前のアンケートでは、受講者から次の声が挙がっていました。

  • 「施策の効果検証をする際、どの指標を見て、上げ幅がどのくらいの売上にインパクトがあったかを瞬時に出せるようにしたい。」
  • 「アプリ内コンテンツの数値をすべてスプレッドシートに抽出している状態で、シート上での分析には限界があると感じています。」

課題要因(なぜ従来のアプローチでは解決しなかったか)

  • 調査・分析・資料作成を、すべて手作業で進めていたため
  • 定量データを分析するスキルと道具が足りず、数値の分析が表計算ソフトの上で止まっていたため
  • 生成AIに自社の前提を渡す方法が分からず、壁打ちをしても一般的な答えしか返ってこなかったため

選んだアプローチ

企画職向けの生成AI研修を、3日間・計18時間の対面で提供しました。演習の題材は、自社のアプリと事業です。データ分析、企画の骨子づくり、企画書、試作品づくりまでを講義とハンズオンで進めています。

なぜこのアプローチか

  • 企画のリードタイムの多くは、調査・分析・資料作成の手作業にかかっていた。工程ごとのAIの使い方を、手順・プロンプト・テンプレートの形で短期間に身につければ、リードタイムを縮められるため
  • 分析と企画書を別々に学ぶより、行動ログの分析から企画書と試作品までを1本の企画で通すほうが、研修の翌日から自分の企画に同じ流れを当てやすいため

研修の全体設計

研修の到達目標は2つです。「業務に適したツール・プロンプト改善方法がわかる」と「1つ以上の企画・PM実業務に研修後活かせること」で、各日は講義と、個人・グループのワークを組み合わせて進めました。

日

テーマ

内容

1日目

生成AIの基礎とプロンプトの技術

生成AIの仕組みとツールごとの違い、目的・役割・手順・出力形式・自己評価を指定するプロンプトの技術。記事づくりの演習と投票、口コミを集めて分析するリサーチ、自社の新規事業案の検討と発表

2日目

企画業務での実践:分析

重要指標を動かす行動の分析、ユーザーが離れている段階の課題分析、画面の使いやすさの課題と競合に流れる理由の分析、企画の壁打ちに使うGPTsを自分の業務向けに育てるワーク、SQLの基礎と生成AIによるSQLの作成

3日目

企画業務での実践:企画書と発表

企画書づくりに使うGPTsの作成、試作品の例、自社アプリの重要指標を上げる企画書を9項目で仕上げて発表、SQLの続き、まとめ

結果

定量成果

  • 企画業務のリードタイム
    • Before:1か月以上
    • After:約半分。目安は2週間程度

短縮につながったのは、データにもとづく狙いの絞り込みと、試作品による仮説の検証が速くなったことです。

研修の中で受講者が自分で作ったもの

  • 企画の壁打ちに使うGPTs:背景・目的・課題・施策の項目ごとに、決裁者の目でフィードバック・懸念点・次の一手を返すように組み、自分の業務向けに手直しした
  • 企画書づくりに使うGPTs:必要な内容を聞き取って企画書の形にまとめ、稟議に足りない点を挙げるように組んだ
  • 自社アプリの重要指標を上げる企画書:背景・目的・KPI・ターゲット・課題と提供価値・施策・売上の見込み・工数・ROIの9項目で仕上げ、3日目に発表した

3日目のまとめで、受講者が決めた「明日からやること」

最終日のまとめでは、受講者が研修で使えると感じた方法を挙げ、自分の業務で明日からやることを宣言しました。事前のアンケートで挙がった困りごとと並べると、次のようになります。

事前のアンケートで挙がったこと

3日目に決めた、明日からやること

毎月入稿している数値などの作業を、AIで短くしたい

Webサイトから数値を取り、アプリに入稿する作業をAIに任せる

施策の効果検証で、どの指標の上げ幅が売上に効いたかをすぐに出したい

施策の検証の分析をAIに任せる

AIとの壁打ちで、一般的な答えしか返ってこない

GPT Projectsのナレッジを使う

このほか、ほかの人のタスクに「なぜやるか」「工数はどれくらいか」をAIがフィードバックする仕組みづくりや、リーガルチェック・吉日探しといった手作業をAIに移すことも、明日からやることに挙がりました。研修で使えると感じた方法としては、SQLをAIに書かせる進め方、音声での入力、複数のAIを並行して動かす使い方などが挙がっています。

受講者の声

「企画壁打ちのやり方を理解できた。これまでも壁打ちに使ってきたが、なかなか納得のいく回答を出してもらうことができず手こずっていました。聞き方・AIの使い方次第で回答が変わることを体感できた。」 ― 受講者

「AIの種類や使い方、PdM業務の中での具体的な活用方法について教えていただき、落とし込みやすかった」 ― 受講者

「企画立案に限らず、出力させてブラッシュアップして、を繰り返してより良い業務フローを作っていく事は必須だと思うので、様々な観点を含めてブラッシュアップを重ねた体験が非常に有益だと感じました。」 ― 受講者

提供内容

  • 企画職向けの生成AI研修。3日間・計18時間・対面

スマートエイトの研修について

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